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    誰がその絵を切り裂いたのか?
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      突然ですが、私の趣味は美術展鑑賞と演劇鑑賞。
      両者が同時に楽しめる、そんなスペシャルな企画を見逃すわけにはいきません。

      ということで、行ってきました。

      「切り裂かれたキャンバス 〜「マネとマネ夫人像」をめぐって」




      これは、リバーウォーク北九州にある北九州芸術劇場と市立美術館(分館)がコラボした「劇場×美術館が贈る歴史的絵画をめぐる推理劇」です。

      美術館が所蔵するエドガー・ドガ《マネとマネ夫人像》(1868-69)という謎めいた1点の絵画をテーマにした演劇+絵画鑑賞。


      まずは、北九州で活躍する「飛ぶ劇場」主宰の泊篤志さんが作・演出を手掛ける演劇が上演され、その後、アフタートークというかたちで泊さんと美術館の学芸員さんの鼎談があり、さらに客席の裏の特設会場で実際の《マネとマネ夫人像》を学芸員さんの解説付きでじっくり鑑賞。


      どうです、これ?
      1000円(前売り料金)で、至れり尽せりでしょ!!


      (長文ですみません。ご興味ある方は読んでみて下さい)



      *****

      美術館に祖父の遺品であるドガ作と思われる静物画を持ち込む男。
      彼は、この美術館のコレクションに本物のドガの作品があることを知り、学芸員に鑑定を依頼したのだ。

      一方、美術館のドガ作品は、とても奇妙な作品だった。これは、ドガが友人の画家マネ夫妻を描いてマネに贈ったとされる両者の交友関係を示す貴重な作品なのだが、キャンバスの右部分、マネ夫人の顔のあたりが切り裂かれ、何も描かれていないキャンバスが継ぎ足されている。

      「描かれていた夫人の顔が気に入らなかったマネが、キャンバスを切り裂き、怒ったドガが作品をマネから取り返し、キャンバスを継ぎ足した」

      と、ドガが語ったという、ある画商の証言が残されているので、これが定説となっているのだが、果たして真実なのか。


      一体、誰が何の理由でキャンバスを切り裂いたのか。
      そして、男が持ち込んだ静物画はドガの真作なのか。

      *****


      ドガについて、ドガ作《マネとマネ夫人像》について、この作品が描かれた時代背景について、印象派について・・・。美術に関しては素人の男に対して、専門家である2人の学芸員が美術史的な解説を加えつつ、二つの絵画にまつわる謎を推理しながら物語は進みます。登場人物の一人が素人であることで、私たち観客も美術の話題に無理なくついていけました。舞台上に、関連する作品(もちろんレプリカ)が次々に出てくるのも分かりやすかったです。

      約150年前にドガが描いた《マネとマネ夫人像》という作品をめぐって、誰がキャンバスを切ったのか、なぜ切ったのか、3人が議論していくところが最大の見せ場。テンポ良く繰り出される大胆な推理に、ユーモアもほどよく絡み、とても興味深かったです。

      これまで語られてきた「定説」が知識としてあり、それを無批判に(かどうかはわかりませんが/笑)受け入れ、切られたキャンバスの謎を改めて考えたことがなかった学芸員=専門家。それに対して、何の知識も先入観もない素人が、思いつきのように「切ったのはマネ夫人なのでは」と言い出す。この辺、素人ならではの直観みたいなものが専門家の見識を覆す(あるいは凌駕する?)ようで、面白く感じました。専門家ゆえに知識が自由な発想の妨げになってることもありがちですよね。

      あとはただひたすら3人の推理合戦にワクワク。たった一つの作品にこれだけのドラマ(こうであったかもしれない、という想像の余地)が隠されていたなんて。

      私は美術館でこの絵が展示されているのを見たことがあり(そういえば横浜美術館のドガ展にも出品されていました)、掲示されていた解説(もちろん定説とされているものでした)も読みました。でも、能動的に自分の想像力を働かせて、ドガとマネ、二人の画家のあいだに何があったかなんて考えもしませんでした。今後、絵の見方が変わるかも。

      途中、学芸員がレクチャーするという態での印象派の説明はちょっとつまんなかった。
      問いかけて、答える、というやり取りで冗長さは軽減されていたものの。泊さんが一から創りだした言葉(物語)じゃない部分なので、セリフそのものも、役者さんたちも、どうしても精彩を欠いていたな、と。

      そして話は《マネとマネ夫人像》が、なぜ北九州にあるのか。その来歴へ。さらに立ち戻って、男が持ってきた祖父の遺品の静物画。学芸員は、男の祖父が自分の絵に興味を持ってもらうために自らドガの偽のサインをほどこしたのではないか、と推理する。最後に男は、自分の娘が描いたという一枚の絵を学芸員の前に示す。拙いが、父親に対する愛情がまっすぐに表現されたその絵を前にして、美術品の価値とは何かということにも話が及びます。

      「娘が描いてくれたこの絵、僕は好きです。ドガの絵よりも。
       何があっても切り裂こうとは思いません」

      男のこんなセリフを最後に、劇は幕を閉じます。

      結局は、誰がなぜキャンバスを切ったのかは永遠の謎。誰もキャンバスを切った現場を見ていないし、画商の証言以外、証拠がないのですから。でも、「永遠の謎」というのが、むしろこの作品の最大の魅力なのかも。いろいろ好き勝手に想像できますしね。

      その推理や想像がたとえ正しくなくても、そこに何らかのドラマを見いだせば、その美術品には価値が出てくるのではないでしょうか。とはいえ、それはあくまで主観的な価値なので、他人に通用する価値なのかどうかは別でしょうけど。

      美術館と劇場の、ありそうでなかったコラボレーション。演劇にドラマがあるのは当然としても、一枚の絵にもドラマがあるのです。単なる美術の知識を詰め込んだ話ではなくて、最後は祖父から孫、さらにその娘、と家族へ向けるあたたかい眼差しが感じられて、じわっといい話でした。



      *****

      リバーウォーク北九州10周年 北九州芸術劇場×北九州市立美術館
      切り裂かれたキャンバス 〜「マネとマネ夫人像」をめぐって



      公演日程
      2013年6月15日(土)、16日(日)、22日(土)、23日(日)
      各日13:00/16:00開演
       各公演終了後、学芸員による作品解説あり
       上演時間1時間15分(休憩なし)

      会場
      北九州市立美術館分館 (リバーウォーク北九州5F)

      作・演出
      泊篤志(飛ぶ劇場)

      出演
      寺田剛史(飛ぶ劇場)、内山ナオミ(飛ぶ劇場)、木村健二(飛ぶ劇場)

      *****

      いやー、贅沢な時間でした!!



       
      | 読書/観劇/展覧会 etc. | 21:42 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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