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戦時下、画家たちの青春
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    --------------------------
    劇団銅鑼
    「池袋モンパルナス」
    作:小関直人 演出:野美子
    原作:宇佐美承 著「池袋モンパルナス」(集英社文庫刊)

    【あらすじ】

    昭和初期、池袋界隈にポツリポツリと粗末なアトリエや下宿屋が建ちはじめ、画家たちは一人また一人とそこに移り住み、やがて芸術家の町と化すこととなる。詩人・小熊秀雄はパリの芸術街モンパルナスにちなんで「池袋モンパルナス」と名付けた。遠く池袋の空が夜の光を反映して美しく見える頃、画家達の足はその光に誘われるように池袋へと向いてゆき、酒をあおり、女給と戯れ、歌い、踊り、そして芸術論を戦わせた。

    1938年、国家総動員法成立。池袋の町の景色からも色が失われはじめ、政府は「総力戦」の名のもとに人々を駆り立てていった――。

     公式HPより

    --------------------------


    少し前ですが、東京芸術劇場シアターウエストにて
    5月24日19時の回を見てきました。

    「池袋モンパルナス」に集う、小熊秀雄、靉光、井上長三郎、鶴岡政男、
    寺田政明、松本竣介、古沢岩美など、実在の画家(小熊は詩人)たちが登場。
    そのなかでも、靉光を軸として、芸術家の友情、制作にかける真摯な思い、苦悩、
    迫りくる戦争に翻弄される姿などを描いた群像劇。


    原作の宇佐美承『池袋モンパルナス』は以前とても面白く読んだ。
    芸術家たちは皆、貧乏だけど気概はあって、
    勉強熱心で、好奇心もチャレンジ精神も旺盛で
    制作の面ではライバルでありながらも互いに切磋琢磨し、深い友情があり――。


    要所で出てきて、詩を朗読していく小熊秀雄、カッコよかったなぁ。
    歌手を目指す居酒屋の女主人キキの歌とダンスがすごく良かった!
    場面転換も歌って踊ってあっという間。
    足が悪いはずの寺田が舞台を跳ね回ってる、とか
    耳が聞こえない+東北なまりの竣介が明瞭にしゃべってる、とか
    福沢一郎が藤沢、里見勝三が里山、と微妙に名前変わってる、とか
    広島県立美術館(?)の靉光作品《コミサ(洋傘による少女)》出た、とか
    史実とフィクションのバランスも良く、違和感もなく楽しめた。

    寺田が靉光の絵を逆さに見て褒めるので、靉光がツッコミいれたら、
    さらに寺田が「逆さでもスゴイから靉光さんはスゴイ!」と言ったという
    原作で私が微笑ましく思ったエピソードも盛り込まれていて、思わずニヤリ。


    戦争が始まると、芸術とはいえ、統制下に置かれた。
    絵具やキャンバスも配給制になったため、
    当局の意に沿わない絵、つまり、厭戦的だったり、
    シュルレアリスムなど分かりにくかったリする絵は発表の機会を奪われた。
    一方で、積極的に従軍し委嘱を受けて戦争記録画を描き、優遇された画家もいる。

    池袋モンパルナスの画家たちの多くは、福沢一郎がフランスから持ち帰った
    シュルレアリスム(超現実主義)に傾倒する。
    フランスではシュルレアリスムは政治運動と結びついていたこともあり、
    戦時下の日本では徹底的に弾圧の対象となった。
    福沢一郎や、美術評論家の瀧口修造は、そのおかげで逮捕される。
    作中でも、福沢一郎逮捕の報に接し、動揺する靉光らの姿が描かれる。

    自分が納得いくものを描きたい――、
    芸術家にとって作品は思いの発露であり、命である。
    絵を描くために大切なものを曲げて時代に迎合するのか。
    それとも、抵抗しながら自らの芸術を突き詰めていくのか。
    その狭間で揺れる芸術家たち。
    当たり前のことが当たり前にできなくなった時代。
    前半の、明るい喧噪に満ちた芸術村から一転、
    戦争によって理不尽に「当たり前」が奪われた暗く重苦しい芸術家たち。
    彼らの、それでも絵を描こうとするひたむきさに、救われたというか、
    これまで、池袋モンパルナスの作家たちの作品をいろんな美術館で見てきたけど
    苦しみながらも作品を残してくれてありがとう、と、改めて思う。


    美術も演劇も、小熊秀雄も好きなので、好みどストライク過ぎて
    逆に楽しめないのではないか、見ない方がいいんじゃないか、
    と、実はギリギリまで見に行くの迷っていたけど(笑)杞憂だった!
    彼らが残した美術作品もまた見たくなった!!
     
     
    | 演劇・音楽鑑賞 | 23:59 | comments(2) | trackbacks(0) | - | - |
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      | - | 23:59 | - | - | - | - |
      戦時下の芸術家は大変だったろうなぁ…と一言で語るのは難しいのですが、原作の本がとても気になったので、読んでみたくなりました!
      | ローズ | 2018/06/15 6:50 PM |
      それなりにきな臭いことになりつつある時代ですが、
      戦時下の人々の苦しみは、やっぱり想像を絶するものだったのでしょう。
      原作、おススメですよ。
      苦しみよりも、芸術家同士の友情とか、青春とか、
      そういう明るいものの方が印象に残っています。
       
      | blue | 2018/06/15 11:36 PM |









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